#振り返り

これまでの会社生活などの振り返りや時事

エックス流行り

X(エックス)を「トランスフォーメーション」と読ませて、いけいけどんどんすることが流行のようだ。たとえば、DX、SX、GX。

ここ10年ほどでも、BCPCSRSDGs、ESG、LGBTなど、アルファベットの略語が色々浮かぶが、英語圏の慣習を使ってXをtransformationと読んで鼓舞するのは、上手く考えたものだ。

ただ、このような産官学を挙げたやり方が、上手く行くのだろうか、心配で疑問だ。本音は、疑問ではなく欺瞞だと言いたい!

だいたい、アルファベットの略語は、発信者の所属組織の村用語にとどまって、廻りに理解、共感されないだけでなく、誤解や異論の象徴になることもある。

原子力では、MOXが典型的。今までと別に取り立てて変わらないものが、得たいの知れない怪しいものと認識されてしまった。

怪しい村用語にとどまって、結局は無駄遣い、「変革」の遅れや先祖返りになりはしないだろうか。

DXやSXには、まあ大した悪弊はないだろうが、GXは要注意‼️ 

炭素税をソフトに徴収する隠れ蓑になって、折角の税金が、政治家、役人、学者や経営者などの権益、責任逃れやお遊びに使われるだけでなく、よその国を利するだけに終わらないことを願うだけだ。

それにつけても、人口減少が必至の我が国に、簡単で速効性のある対策などおもいつかない。

このような、誰しもが反対はしない、てんこ盛りの「○X」などが跋扈する風潮を打破しなければならない。

変革には、大多数の反対が、つきもの。異論、極論、異才、奇才、変わり者などを大事にする多様性を育てない限り、日本の持続可能性はおぼつかない、SXは根を下ろせない。

沈滞、衰退する組織は、各部署、とりわけ人事や企画やシステム部門などが、その使命を全うしないばかりか、自らの権限の保持や強化、ステークホルダーのご機嫌取りに邁進していることが多いようだ。

とにかく、適材適所が、お笑い草になっている。この話は後日やりたい。

それに、失敗しても責任を取らないことが罷り通る組織が、日本には多いようだ。ISOで言えば、「不適合」があっても、それを「除去」するだけ、それも「とかげの尻尾切り」が多い。再発防止のための「是正処置」が出来れば大成功で、他山の石とするための「水平展開」はまず無理。

一般には原因の深掘りができないこと、というよりも原因の特定を逃れることが多い。近年は、独立性や客観性を大義にして、外部に丸投げすることも多いが、これも考えもので、真実から遠ざかることが多い。例えば、例の#やらせメール事件。これもいつか触れたい

刑事事件でもない限り、責任をひとまず棚上げにした原因追求をしない限り、真相は藪の中が多いはず。刑事が絡むと、ますますむずかしい。

そうやって、人間は同じ過ちを繰り返すのかも知れない。

DXやらSXやら、ましてはGXのように、大きなパラダイムシフトが必至の課題は、逃れられないことには違いないだろうが、ちゃんと有効性を検証しながら、責任逃れだけはご法度にして、臨機応変に進めてもらいたいものだ。「やる気」のない輩がいたら、即「やる気のある」人材と変えて欲しい。

だが見通しは暗いだろう。

洋上風力もペロブスカイトもCCUSも上手く行かないだろう。だが、こんな私のように批判だけに終わることなく、前向きに挑戦し、失敗から学ぶことができ、SXを主導できる人材を多様で柔軟な方法で幼い時から育んでいけるような、腰の座った教育変革をしない限り、これまでの歴史で経験したような、「外圧」でしか、この国は覚醒しないかもしれない。